この本は、ちょっと重たい。
物理的には、大したコトはないが、内容的に。
読むのには、結構苦労する。
「懐かしい」と「未来」と、まるで矛盾するようなコトバだが、この本をよく表しているタイトルだ。
「土と共に生きる」
そういう生活をしたことはないのだけれども、本能的にか、なんとなく親しみがあるような
気がする生活。
本書は、実はそういう生活が、有るべき未来ではないか?
と提言しているように思える。
自給自足。
意識しなくても、当たり前に成立するリサイクル。
ゴミ、公害、汚染、健康被害。
そんなコトが、全くない生活を、人間はこれまで営んできた経験を持つ。
それが、いつの間にか、今の世の中にあるような生活が「素晴らしい」と思い
土から離れて生活するようになった。
また、その生活を憧れるような環境を作った。
ラダックは、とても田舎で、最近まで「土と共に生きる」生活、つまり自然と共存した生活を
営んでいた。
そのラダックが、文明の波に飲み込まれ、変化していくさまを、本書は伝える。
人間の行く末は、本当にこの道で良いのか?
そういう疑問を投げかけた書籍だ。
様々な意見があるだろうが、一つの事実として、本書を記憶しておくと
考えに深みが加わると思う。
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