2012年2月13日月曜日

黄金の王、白銀の王

いろんな本に出会えるのは、なかなか楽しい。

「読書に割く時間がない」のと「ちょっとでも読書に時間を割く」のは、全く違うと実感。
どちらを選んでも生活スタイルは変わらないが、後者を選択すると
読破する本が増える。

読書は、ちょっとした時間でも、できるんだなぁ。




本の表紙が、漫画なモノに、最近よく出会う。
こういう本は、カバー無しだと、電車で開くのに躊躇する。

まぁ、人からどう思われようとどうでもよし!
と決めれば、問題ないのだが。


なかなか読み応えがあった。
二人の青年の物語。

血塗られた歴史を背負い、国を統べる立場にいる一人の青年と
風向きが変われば、やはり血塗られた歴史を背負い、国を統べる立場に居たはずの
青年が、物語を紡いでいく。

一人の青年は、もう一人の青年を殺し、その一族を根絶やしにすれば
それだけで良かった。
何も考えず、それだけをすれば。

しかし、国を統べる立場にいれば、他の事情も見える。
国力が激減しているという事情が。

内紛のような、もぐらたたきに興じている場合ではないのだ。


しかし、血塗られた歴史は、もぐらたたきを強要する。
歴史が、人々の思想を縛る。

人の思想は、環境により作られて、より強固な環境を作り出す。

そんな環境下で、国を廸びくために、血塗られた歴史を止めてしまおうと
青年は決意する。
そして、もう一人の青年に、共に泥を被ってくれるよう説得する。

こうして、青年二人の静かな、しかし、タフな戦いが始まる。


人は、どれほど強く入れるのだろうか?
信念のために、誰からも認められない道を歩み続けることができるのだろうか?


物語を愉しむ以上に、心に何かを残してくれた本だった。

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